医療従事者に、アマビエの和菓子贈る

ニュース医療新型コロナウイルス

 

・埼玉県の和菓子業者が、医療従事者に対してアマビエの形をした和菓子をプレゼントしました。
・アマビエは病気よけの妖怪で、厚生労働省でもアマビエのキャラクターが用いられています。
・偏見なども多く聞かれる中で、会いにあふれた善意をもらえることは、医療従事者にとって勇気になります。

 

さいたま市岩槻区内の和菓子店五店でつくる「岩槻特産品研究グループ」が市役所を訪れ、市立病院の医療従事者に向け、疫病よけの妖怪「アマビエ」をかたどった和菓子二百個を寄贈した。 (前田朋子)
 グループ代表で「藤宮製菓」代表の佐藤高広さん(60)によると、四月ごろ、アマビエの練り切り作りを企画し、三店が参加した。大きさは練り切りの標準的な四十〜四十五グラムぐらいと決めたが、デザインや味は各店のオリジナル。藤宮製菓のアマビエは白あん入りで、ヘラで押してうろこを表現、口元の赤い色に疫病退散の願いを込めた。「和菓子秋月」は、紫色の花びらでえらを表現するなどバラエティーに富む。佐藤さんは「かわいらしいアマビエを見て笑顔になってもらい、甘さで疲れを癒やしてほしい」と話す。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/44097

 

新型コロナウイルスの感染が拡大していく中で、アマビエという妖怪がフィーチャーされました。疫病よけとされ、これを書いておけば新型コロナウイルスにかからないみたいな動きにつながり、ついには厚生労働省もこれに乗っかる動きを見せました。そんな中で、さいたま市にある複数の和菓子店が協力し、さいたま市の市立病院で働く医療従事者に対して、アマビエの和菓子を200個贈りました。

 

 

アマビエの和菓子は4月ごろに開発が始まり、大まかなフォーマットこそ決めましたが、味付けなどはオリジナルで、それぞれ思い思いのアマビエを完成させました。色味もそれぞれで異なり、形も様々。そして、絵で見られるアマビエの怖さが、和菓子で表現されると可愛らしく見えます。

様々な形で医療従事者に対する配慮が出されるようになり、それぞれのエリアで自然発生的に出てきているような印象です。共通しているのは、医療従事者たちを自分たちが支えなければならない、感謝の気持ちを持たなければならないという、ある種の危機感のようなものです。看護師が保育園に子供を預ければ、コロナのことをやたら聞かれるなど、偏見も目立つ中で、愛にあふれた善意は勇気になります。