社長を叱り続けてきた男の哲学

ニュース社長

 

・経営コンサルタントで、80歳で亡くなった一倉定さんの名言が注目を集めています。
・容赦なく社長を叱り飛ばし、怒鳴り散らすやり方で、社長にすべての責任があることを一倉定さんは説いていました。
・事業承継がままならない会社やベンチャー企業など、一倉定さんのような存在が、今だからこそ求められています。

 

「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任だ」。一倉氏はこんな言葉を残している。無茶苦茶な主張のようにも聞こえるが、その真意はこうだ。「自分が知らないところで起きた外部環境の変化や社員の行動も、すべて社長の責任である」。そう考えるくらいの強い責任感を経営トップに求めていた。

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00087/072000067/

 

経営コンサルタントは茶飲み友達であると、経営コンサルタントを軽く見る経営者が多い中で、容赦なく社長を叱りつける経営コンサルタントがいました。それが一倉定さんです。

 

 

一倉定さんは1918年4月に生まれ、1999年3月に亡くなるまで現役を貫きました。経営コンサルタントのレジェンドであり、倒産まであと一歩の会社を数多く立て直してきた辣腕ぶりだけでなく、社長を容赦なく怒鳴りつけ、多くの門下生がいることも知られています。

「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任だ」に代表される、一見すると意味不明な言葉も、要するにすべての結果責任は社長の責任であり、それだけの強い気持ちを持てという気概を社長に求めていることの現れです。人のせいにしたがることは、ビジネスの世界では嫌われる要素であるのに、それ社長が率先してやっていることに一倉定さんは忌み嫌っていました。一代で会社を成長させ、息子などに継がせようとする創業者やベンチャー企業の社長など、自分のやっていることに不安を抱える人も少なくありません。容赦なく叱り飛ばせる経営コンサルタントの存在は、昔よりも今の方が需要が大きいように感じます。